一枚板を始めた理由
一枚板を始めた理由をお話しします。
きっかけは、自宅を建てた際に師匠から一枚板のテーブルをプレゼントしていただいたことでした。
それまでも当然テーブルで食事はしていました。
ただ、その一枚板は今まで使ってきたテーブルとは何かが違いました。
食事をしている時も、ふと手で触れてしまう。
通りがかると、つい撫でてしまう。
木の質感や存在感が空間の雰囲気を変えていることに衝撃を受けたのを今でも覚えています。
その時点では、自分で一枚板を作ろうとは思っていませんでした。
当時の私は内装職人として現場に立ちながら、職人の単価や価値について考えることが多くなっていました。
「何に価値があるのだろう。」
「お客様は何にお金を払うのだろう。」
そんなことを考えている中で、私の中で一枚板という存在が少しずつ大きくなっていきました。
ホームページの最初のブログにも書きましたが、自分でホームページを作った理由もここにあります。
自分が良いと思ったものを、自分の言葉で伝え、自分で販売してみたい。
そんな思いからホームページを作りました。
そして最近考えているのが、一枚板の新しい可能性です。
一枚板の世界では、長さがあり、幅が広い板ほど価値が高くなる傾向があります。
もちろんそれは自然なことです。
ただ、その一方で幅が狭い板や市場で評価されにくい板の中にも、驚くほど魅力的な木目や耳を持つものがあります。
私はそういう板にもスポットライトを当てたいと思っています。
今回制作した桜×BEALSTONEのテーブルも、その考えから生まれました。
(写真)桜の木目と白系BEALSTONEの対比が一枚の面の中で共存している。
レジンテーブルはすでに一つのジャンルとして確立されています。
だからこそ私は、自分がこれまで内装工事の現場で培ってきた技術を活かしたいと思いました。
モールテックス。
BEALSTONE。
左官や内装で使われる素材。
そういった素材と一枚板を組み合わせることで、自分なりの表現ができるのではないかと考えたのです。
(写真)木工だけでも左官だけでもない、自分なりの表現として形にしたかった質感。
木工職人でもなく、左官職人でもなく、内装屋だからこそ作れるものがある。
それが今の私の考えです。
現場仕事が中心なので、まだ多くの作品を作れているわけではありません。
ですが、一枚板との出会いは一期一会です。
魅力的な板と出会った時には、その板の個性を活かしながら、これからもオリジナルの作品を形にしていきたいと思っています。
(写真)木以外の素材と一枚板をどう共存させるかも、今の制作テーマのひとつ。
桜×BEALSTONEは、その第一歩かもしれません。
これからも ichi crafters らしい作品を少しずつ増やしていきます。
気になる一枚板や作品の方向性は、写真からでもご相談いただけます
レジンやBEALSTONEとの組み合わせ、一枚板のサイズ感、空間との相性まで、まだ言葉になり切っていない段階から整理できます。
在庫の確認だけでなく、「こんな雰囲気で考えたい」という段階からでも大丈夫です。
原 弘樹 / ichi crafters